クローン病は潰瘍性大腸炎と異なり、大腸だけでなく小腸にまで粘膜のびらんや潰瘍が発生します。腸の内側の粘膜から外側の漿膜までの全層を侵し、肉芽腫が形成されます。
また、病変部に瘻孔が生じて、腸同士や膀胱や皮膚など周囲の臓器とつながり、離れたところにも病変を作ります。
クローン病は、再発率の高い慢性の病気です。潰瘍性大腸炎と同様、自己免疫疾患ではないかと考えられています。日本での患者数は約2万人(約8割が10歳代後半~20歳代の男性)おり、年々増加しています。
- 腹痛(お腹全体が痛む)、下痢、発熱、貧血、体重減少、痔瘻
更に進行すると
- 慢性的な食欲不振、悪心、嘔吐、重度の貧血、突然大量に下血
薬物治療
サラゾピリンやペンタサ、ステロイド剤、TNFα抗体製剤(レミケード)、免疫抑制剤を基本に投与します。
外科的治療
以下の場合、手術で病変部(狭窄や瘻孔がおきたところ)を切除します。
- 腸から大量に出血
- 狭窄がひどい
- 瘻孔の周囲に膿が溜まっている
- 腸が破れた
栄養療法
クローン病は、食物に含まれる何らかの成分によって消化管アレルギーを起こし、炎症が生じるのではないかと考えられています。栄養療法では、腸管を安静にするために絶食し、成分栄養剤で栄養を補給します。
- 完全経腸栄養療法
経鼻チューブを空腸上部まで挿入して栄養を注入します。 - 完全静脈栄養療法
中心静脈から栄養を注入します。
症状が軽減し、安定すれば、自宅療法も可能です。通常、自己挿管法による経腸栄養療法と食事療法が併用されます。



